2003年12月20日
川俣晶の縁側歴史と文化歴史資料館巡り total 6759 count

浜離宮恩賜庭園・旧新橋停車場 鉄道歴史展示室・企画展示 首都 東京の形成 -明治の西洋建築を通して-

Written By: 川俣 晶連絡先

 今日は、浜離宮恩賜庭園と、旧新橋停車場 鉄道歴史展示室に行ってきました。

 天気予報によると、寒波襲来でとても気温が下がるという話で、実際に朝外に出てみると、いつも以上の厳しい寒さでした。そんな状況で、外を出歩くばかりか、海風が吹き付ける公園に行くなど正気の沙汰ではありません。その上、浜離宮はかなりの大きさがあります。地図で見ると、近くの旧芝離宮などよりも、もっと大きく見えます。一辺約500メートルの方形なので、一通りぐるっと歩くだけでも、2kmぐらい歩かされそうです。わざわざ、これほと冷え込んだ日に限って、そんなに歩くとは馬鹿げていると思いました。たとえば、予想気温がこれほど低くない明日に行けば、もっと楽であるはずです。あるいは、今日は他の屋内施設に行っておく、という選択もあり得ます。行こうと思ってリストアップしている場所は、ここだけではないのです。

 それにも関わらず、浜離宮に行こうと思ったのは、ただ単にどうしても行きたいと思ったからです。最強の理由ですね。他に、運動不足なので、今日ぐらいは多めに歩いておきたいと思ったこともあります。

 さっそく大江戸線で汐留で下車。

 行ってみると、それほど寒くはありませんでした。

浜離宮恩賜庭園浜離宮恩賜庭園 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

 内容的には、確かに広いものの、歩きやすいため、それほど大変ではありませんでした。

 浜離宮は、確か、小学校の時に学校の遠足か何かで行ったことがあるような気がしますが、もはや記憶があやふやです。実は、こういうものが一番やっかいなのです。あやふやな記憶が正しいのか間違っているのかも分かりませんが、全く知らないわけではないのです。こういう場所に関しては、何かを言えそうで、慎重になると何も言えません。気になるので、現場に足を運んでみたい、という気持ちは前からありました。

 海水を入れる水門のある潮入の池もしっかり見ました。

海から池に海水を入れる水門海から池に海水を入れる水門 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

 浜離宮を歩いて面白かったのは、潮入の池よりも、むしろ鴨狩りの施設でした。パンフレットの地図に載っている鴨狩り用の池は、容易に近くには行けないようになっています。そして、人間が身を隠して鴨を見るための施設や、鴨を狩るために誘導する水路などが残されていました。こういう施設を使って、鴨狩りをやっていたのだと現物を通じて分かる、というのは面白いですね。

池の鴨を隠れて見る小屋池の鴨を隠れて見る小屋 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

鴨を誘い込んで捕まえる施設鴨を誘い込んで捕まえる施設 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

 本当は、浜離宮が目当てだったのですが、地図を見ると近くに旧新橋停車場というものがあると書いてあります。

 そこまで歩いてみました。

 すると、うかつにも知らなかったのですが、復元された旧新橋駅の駅舎が。

旧新橋停車場旧新橋停車場 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

 汐留(旧新橋)というのは、歴史的に最初の駅として有名ですが、長らく貨物専用駅であったため、知名度があるのに実際に行った人はほとんどいない幻の存在だったのです。それゆえに、普通以上に興味を引かれます。

 喜んで入ってみると、中は普通のオシャレな飲食店。なんだこれはと思って横を見ると、何か地味な施設の入り口があります。これが、鉄道歴史展示室でした。2階に上がると、企画展示の首都・東京の形成 -明治の西洋建築を通して-というものをやっていました。

 一見鉄道マニア向けの施設のようにも見えますが、実際には歴史マニア向けという感じでした。ちょうどやっていた企画展示も、鉄道と直接関係ない建物などの話題ばかりでした。

 面白いのは、実際に地面の中にあった遺物を見られるように、穴状になっている箇所があることです。

地面の中にあった遺物そのもの地面の中にあった遺物そのもの [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

 本当はこの位置にかつての駅はあったわけで、地面の位置が高くなっているのが分かります。

 建物の裏手に回ると、鉄道の起点となった0哩標識も再現されていました。線路も少し再現されています。そして、後ろはホームというわけです。

0哩標識0哩標識 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

 これを堪能してから、銀座線の新橋駅から地下鉄に乗って帰りました。

 よく歩いて疲れましたが、なかなかいろいろなものが楽しめた感じです。